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クォーツ 
スモーキークォーツ

スモーキークォーツについて

【和名・ 茶水晶(ちゃすいしょう)|英語・Smoky quartz|産地・ブラジル】

スモーキークォーツとはブラウン〜ブラックの色合いのクォーツです。過熱による処理がされているのが通常です。当店ではビーズを中心に、カボション(ルース)、ペンダントトップ、ブレスレットも販売しております。

    スモーキークォーツの特徴

    ”スモーキークォーツのルース"
  • スモーキークォーツとは


    スモーキークォーツは、ケイ酸塩鉱物の一種でクォーツ(石英、せきえい)の一種です。一般的なクォーツが無色透明なのに対して、アルミニウムを含み、さらに放射線を受けることで褐色になったものがスモーキークォーツです。そのシックな色合いから、和名は「茶水晶(ちゃすいしょう)」と呼ばれます。また、たゆたう煙のような色合いにも見えることから、「煙水晶(けむりすいしょう)」と呼ばれることもあります。
  • スモーキークォーツの産状


    クォーツは地殻を構成する非常に一般的な造岩鉱物で、フェルスパー(長石、ちょうせき)に次いでもっともよく見られるものです。火成岩・変成岩・堆積岩のいずれにもしばしば含まれます。クォーツは、二酸化ケイ素が火山噴火した際に出たマグマの熱に溶かされ、それを含んだ水が冷やされて結晶化して作られるのですが、結晶化する際、ケイ素の一部がアルミニウムに置き換わります。そこへジルコンなどの放射線を出す鉱物が作用し、褐色のスモーキークォーツになるのです。

    このように、クォーツがスモーキークォーツになる環境はかなり特殊なため、一般的には、人工的に放射線を照射して褐色にしたスモーキークォーツが流通しています。
  • スモーキークォーツとモリオン、カンゴーム


    スモーキークォーツとモリオン(黒水晶)は、どちらもアルミニウムが要因となって発色します。中には、両方が混在したクラスターが見つかることもあります。スモーキークォーツより更に色が濃く、光を通さないほど黒くなったものがモリオンです。

    また、黒褐色のスモーキークォーツは「カンゴーム(ケアンゴーム)」と呼ばれることがあります。これは、スコットランドのカンゴーム山脈にて黒褐色のスモーキークォーツが産出したため、産地になぞらえてそう呼ばれるようになりました。
  • スモーキークォーツとシトリン


    スモーキークォーツを加熱すると、色が薄くなり、シトリン(黄水晶)になることがあります。スモーキークォーツを加熱処理してシトリンにしたものが「バーント・スモーキークォーツ(バーント・カンゴーム)」と呼ばれ、市場に流通することもあります。
  • スモーキークォーツ 鉱物データ

項目
和名 石英 せきえい
モース硬度 7
結晶 三方晶系
成分 SiO2
比重 2.7
褐色
一般的なトリートメント等 照射処理

    スモーキークォーツの歴史と産地

    スモーキークォーツのルース
  • クォーツの歴史


    クォーツと人間との歴史は古く、古代ギリシャの時代まで遡ります。地学の知識がなく、自然現象がまだ超常現象の類と考えられていた頃、人々はアルプスの万年雪に覆われた氷の中から透明なクォーツを発見しました。人々はこれを、氷が化石になったものだと解釈し、氷を意味する「クリスタロス」と名前を付けました。これが、現代で透明なクォーツの結晶を意味する「クリスタル」になるのです。この言い伝えを補強する証拠として、ローマ時代の博物学者大プリニウスは著作『博物誌』に「水晶の正体は氷である」という旨の記述を残しています。

    さまざまな場所で産出するクォーツは、各国で装飾品やまじないの道具として用いられてきました。たとえば、古代エジプトでは、紀元前4500年頃には「ファイアンス」と呼ばれるクォーツの粉を使った焼き物があり、装飾品に用いられるビーズが作られていました。また、マヤ文明およびその地域の原住部族においては、クリスタルを「ザストゥン」と呼び、まじない用の石として利用しています。さらに、オーストラリア先住民の神話の中では「マバン」という神の思し召しを示す物質として分類されています。

    硬すぎず柔らかすぎない硬度と、劈開を持たない特徴から、クォーツは彫刻素材として古くから珍重されてきた。中でもマヤ文明が残したオーパーツとして有名な「クリスタル・スカル」と呼ばれる頭蓋骨の模型が、現在、大英博物館に展示されています。

    日本でも、釈迦堂遺跡から矢じりとして加工されたクリスタルが見つかっており、縄文時代にはすでにクォーツやクリスタルが流通していたことが伺えます。日本で最初にクォーツに関する記述が掲載された書物は、平安時代に深根輔仁が著した『本草和名』という薬学の本とされています。そこには「紫石英(アメジスト)」 が記載されています。当時、紫色は高貴な色とされており、薬の材料としてアメジストを削った粉が服用されていたのです。また、江戸時代になると、人々はクリスタルを「水の精」を意味する「水精」と呼びました。

    数あるクォーツの中でも、スモーキークォーツは悪夢を払う護符とされ、古代ローマでは。カメオ(浮き彫り装飾)やインタリオ(沈み彫り装飾)を施した印章に加工したものが流通していました。また、薬として、不眠症の治療にも使われていました。
  • スモーキークォーツの産地


    宝石質のスモーキークォーツが産出することで有名なのはブラジル、スコットランドです。他にはアメリカ、南アフリカ共和国、スイス、ドイツ、イギリスなどでも産出します。日本でも各地で産出しており、スモーキークォーツ採集を目的としたコレクターも多く存在します。

    当店では、ブラジル産のものを中心に、上質なスモーキークォーツを数多く取り扱っております。

    スモーキークォーツの価値

    スモーキークォーツのルース
  • スモーキークォーツの価値


    スモーキークォーツは、こっくりとした深い褐色の色合いで、クラックやインクルージョンが少なく、透明度の高いものが高い価値を持つとされています。当店では透明度の高い、宝石質のスモーキークォーツを多く取り揃えております。
  • スコットランドの国石に指定されたスモーキークォーツ


    スモーキークォーツは、スコットランドで紀元前300年頃から採掘されてきた歴史もあり、スコットランドの国石に指定されています。スコットランドの人々は昔から、民族衣装に合わせる装飾品として、スモーキークォーツを加工したものを使用してきました。

    スモーキークォーツのお手入れ

    ”スモーキークォーツのルース"
  • 傷がつかないよう、取扱いに注意


    スモーキークォーツは傷つきにくさを示すモース硬度が7と、丈夫な石です。しかしながら、より硬度の高いトパーズやルビー、サファイアなどと一緒にすると、スモーキークォーツに傷がついてしまう可能性があります。スモーキークォーツを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。
  • 普段のお手入れは空拭きで


    スモーキークォーツは劣化しにくい石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。スモーキークォーツのアクセサリーを身につけた後は、乾いた布で空拭きをすると、スモーキークォーツの美しさを長い間保つことができます。
  • 汚れが気になる場合は、中性洗剤やアルコールティッシュで洗う


    スモーキークォーツは水に強い特徴があるので、水洗いが可能です。皮脂汚れなどが気になる際は、中性洗剤を垂らしたぬるま湯でもみ洗いをします。汚れが落ちたら、洗剤が残らないように水でしっかりとすすぎます。すすいだ後は、乾いた布で水気をよく拭き取ります。また、アルコールティッシュで軽く拭くことでも汚れを落とすことができます。
  • 直射日光には当てない


    スモーキークォーツは長時間直射日光に当てると、含まれる成分が紫外線によって化学反応を起こし、退色してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。

クォーツ スモーキークォーツの販売商品

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