マグネサイトターコイズについて
【和名−|英語・Magnesite turquoise|産地・中国】
マグネサイトターコイズは天然石マグネサイトを染色によりターコイズに見立てたお品です。本物のターコイズよりも遥かに安価で気軽に利用できるため、アクセサリー作りに多用される天然石です。当店ではビーズを中心に販売しております。
マグネサイトターコイズの特徴
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マグネサイトターコイズとは
マグネサイトターコイズとは、「マグネサイト」という天然石を染色し、ターコイズに見立てたものです。マグネサイト自体は白や灰色をしていますが、染色によってターコイズそっくりの空色になるのです。
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マグネサイトとは
マグネサイトは、酸化マグネシウムと炭酸の化合物です。和名の「菱苦土石(りょうくどせき)」は、菱面体の結晶の形と、石に含まれるマグネシウムが苦い味を持つことから名付けられました。
ミクロの穴が無数に開いている「多孔質」という特徴のため、染色がしやすい性質があります。質感もターコイズに似ているため、マグネサイトターコイズとして加工されて流通することが多いのです。
マグネサイトは、粉末状に砕いたものに温めた塩酸をかけると、泡を出す性質があります。また、マグネサイトはその名の通りマグネシウムを豊富に含むため、マグネシウムの原料となります。
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マグネサイトの産状
マグネサイトは、石灰岩がマグネシウム溶液に影響を受けて変成してできます。サーペンティン(蛇紋岩、じゃもんがん)のようにマグネシウムを多く含む岩石が変成してマグネサイトができることもあります。結晶は菱面体や柱状の形になるのですが、結晶として成長することは非常に珍しく、塊状で産出することが多いです。
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ターコイズの代用として使われる天然石
マグネサイトの他、ハウライト(ハウ石)もターコイズに質感が似ていて染色しやすいため、染色して「ハウライトターコイズ」と呼ばれます。ハウライトターコイズはマグネサイトターコイズに比べるとガラス光沢が強く、大理石に似た天然由来の網目模様も強く出やすいです。その一方で、マグネサイトの方が流通量が多いため、マグネサイトターコイズの方がハウライトターコイズよりも入手しやすい傾向にあるのです。
マグネサイトターコイズ 鉱物データ
項目 |
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和名 |
菱苦土石 りょうくどせき |
モース硬度 |
3.5〜4.5 |
結晶 |
六方晶系(三方晶系) |
成分 |
Mg[CO3] |
比重 |
3.12 |
色 |
無色、白、灰(着色により水色) |
一般的なトリートメント等 |
着色処理 |
マグネサイトターコイズの産地
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マグネサイトターコイズとして加工されるマグネサイトが多く産出するのは中国です。当店でも、中国産のマグネサイトターコイズを中心に取り扱っています。
マグネサイトターコイズの価値
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本物のターコイズに勝るとも劣らない空色と美しいツヤがあるマグネサイトターコイズは高い価値を持つとされています。といっても、マグネサイトターコイズは本物のターコイズに比べると安価に流通しているため、ターコイズより手軽に手に入れることができます。
当店でも本物のターコイズのように美しく、お手頃な価格で手に入れられるマグネサイトターコイズを数多く取り揃えています。
マグネサイトターコイズのお手入れ
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傷がつかないよう、取扱いに注意
マグネサイトターコイズは傷つきにくさを示すモース硬度が3.5から4.5と、比較的柔らかい天然石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、表面に傷がついてしまう場合があります。マグネサイトターコイズを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。
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普段のお手入れは空拭きで
マグネサイトターコイズは汗や水分に弱い天然石ですので、普段から空拭きでお手入れするとよいでしょう。マグネサイトターコイズのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、マグネサイトターコイズの美しさを長い間保つことができます。
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直射日光には当てない
マグネサイトターコイズは、長時間直射日光に当てると退色してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。