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サーペンティン

サーペンティンについて

【和名・蛇紋石(じゃもんせき)|英語・Serpentine|産地・ブラジル/アフリカ等 】

サーペンティンは蛇を彷彿とさせるその名前とグリーンの色合いが特徴的な天然石です。一言でサーペンティンといっても、様々な色合いのグリーンが見られます。サーペンティンにスティヒタイトが共存するアトランティサイト はパワーストーンとしてもとても人気があります。当店ではビーズ、カボション(ルース)等を取り扱っております。

    サーペンティンの特徴

    ”サーペンティンのビーズ"
  • サーペンティンとは


    「サーペンティン」とは一つの鉱物の名前ではなく、ケイ酸塩鉱物のグループ名です。カンラン岩(ペリドットを豊富に含む深成岩)やハンレイ岩(角閃石や輝石を多く含む、黒っぽい深成岩)が変成してできた変成岩の一種です。

    名前の由来はラテン語で「蛇のような」という意味の「serpentinus」です。変成岩に特有の「葉状構造(ラメラー構造)」が、まるで蛇の皮のような模様に見えることから名付けられました。和名も同じく「蛇」という単語が入った「蛇紋岩(じゃもんがん)」です。
  • サーペンティンの産状


    サーペンティンは、カンラン岩やハンレイ岩などの岩石が、地下深くから地上に上昇する際、多量の水分と反応してできます。主に造山帯の大きな褶曲(地層に対して横向きに大きな力が加わった結果、曲がりくねった形に変化した地層)の中心部に沿ってサーペンティンの鉱脈があります。

    サーペンティンはジェード(翡翠)の成因とも関わりがあり、ジェードが産出することで有名なアルプス山脈や北海道日高町、埼玉県秩父市、新潟県糸魚川市などでサーペンティンも産出します。

    サーペンティンは16種類の鉱物からなるグループですが、更に「アンチゴライト」「クリソタイル」「リザーダイト」の3つのグループに分けられます。それぞれよく似ており、また混ざって産出することも多いため、肉眼で判別することはできません。
  • アトランティサイト

    ”サーペンティンのカボション"

    アトランティサイトとは、サーペンティンにスティヒタイトという鉱物が混じってできた天然石です。1910年にオーストラリアのタスマニア、ダンダスで発見されました。この産地が、かつて存在したといわれている幻の大陸「アトランティス」の一部だったという逸話から、アトランティサイトと名付けられました。通常のサーペンティンとは異なる、グリーンとパープルのマーブル模様が独特の美しさを持つ天然石です。
  • サーペンティン 鉱物データ

項目
和名 蛇紋石 じゃもんせき
モース硬度 2.5〜3.5
結晶 単斜晶系
成分 (Mg,Fe)3Si2O5(OH)4
比重 2.62
緑、褐緑、黄、白等
一般的なトリートメント等 なし

    サーペンティンの歴史と産地

    サーペンティンの産地のイメージ
  • サーペンティンの歴史


    人間とサーペンティンの関わりは古く、旧石器時代には装飾として使われていました。古代ローマの人々はアオスタ地方のシャテロン村で産出するサーペンティンを使ってビーズを作り、ネックレスなどの装飾品に加工していました。また、夜道を歩く時のお守りとしてもサーペンティンを身に着けていました。

    独特の模様から彫刻の材料にも用いられており、アメリカ大陸では紀元前1500年に栄えたオルメカ文明のものと思われるサーペンティンの彫刻が出土しています。

    また、時代が下ると工業利用もされるようになり、鉄道バラストと呼ばれる線路に敷き詰める砂利や建設用資材、絶縁材料などにも使われるようになりました。ただし、一部のサーペンティンには「温石綿(おんじゃくめん)」というアスベストが含まれているため、現在は利用が制限されています。

    温石綿を含んだサーペンティンは、江戸時代の日本でも平賀源内が発見し「火浣布(かかんぶ)」と呼ばれました。火浣布は耐熱性や耐火性に優れており、防火服などに用いられました。
  • サーペンティンの産地


    上質なサーペンティンが産出することで有名なのは、ブラジルや中国です。他にはニュージーランド、中国、ロシア、カナダ、パキスタンなどでも産出します。日本でも各地で産出しています。当店ではブラジル産、中国産のサーペンティンを中心に取り扱っています。

    サーペンティンの価値


    サーペンティンのビーズ
  • サーペンティンの価値


    グリーンが美しく発色し、蛇の皮のような独特の模様がはっきりと出ており、クラックやインクルージョンが少ないものが高い価値を持つとされています。当店では模様の美しい、上質なサーペンティンを数多く取り揃えています。
  • サーペンティンのさまざまな呼び名


    サーペンティングループの中のリザーダイトは非常に大きな塊を形成することがあり「プレシャス・サーペンティン」と呼ばれることもあります。美しいグリーンから、ヨーロッパでは翡翠と同じく「ジェード」と呼ばれています。日本でも「ニュージェード」と呼ばれることがあります。ペリドット(カンラン石)やクロマイト(クロム鉄鉱)、スピネル(尖晶石、せんしょうせき)を含むこともあり、独特の斑点模様が現れます。

    また、リザーダイトやアンチゴライトなどのサーペンティンの中でも透明感の高いものは「ウィリアムサイト」「ボーウェナイト」「岫玉(しゅうぎょく)」など、さまざまな別名で呼ばれることがあります。

    他にも、サーペンティンの中でもハニーイエローのものは「レチナライト」、縞模様や斑点模様を持つものは「リコライト」と呼ばれることがあります。

    サーペンティンのお手入れ

    ”サーペンティンのビーズ"
  • 傷がつかないよう、取扱いに注意


    サーペンティンは傷つきにくさを示すモース硬度が2.5から3.5と、比較的柔らかい天然石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、サーペンティンに傷がついてしまう可能性があります。サーペンティンを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。
  • 普段のお手入れは空拭きで


    サーペンティンは汗や水分にあまり強くない天然石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。サーペンティンのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、サーペンティンの美しさを長い間保つことができます。
  • 直射日光には当てない


    サーペンティンは長時間直射日光に当てると劣化してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。

サーペンティンの販売商品

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