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バイオタイト
雲母・バイオタイトについて
【和名・黒雲母(くろうんも)|英語・Biotite|産地・中国】
和名は雲母とよばれ、鉱物的は雲母グループに属します。 シラーやキラキラと輝くアベンチュリン効果が見られる美しい天然石です。当店ではビーズ、スフィア等を販売しております。
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バイオタイトとは
バイオタイトとは、マイカ(雲母)の一種です。名前の由来は、バイオタイトの光学的特性を研究したフランスの鉱物学者ジャン=バティスト・ビオです。
黒い色が特徴の雲母なので、和名は「黒雲母(くろうんも)」です。「雲母」という名前の由来は、古代の中国において雲母は「雲が湧き出る場所で生まれる」と信じられていたことによります。
光の当たり方によっては緑色にも見えるので「グリーンマイカ」と呼ばれることもあります。また、バイオタイトが風化した細かい粒は金のようにキラキラと輝くため、砂金と間違われることも多く、「猫の金」という呼び名もあります。
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バイオタイトの産状
バイオタイトを含めたマイカはカリウムを主成分とするケイ酸塩鉱物で、変成岩、酸性火成岩の中によく含まれます。マイカは一般的な造岩鉱物(岩石を構成する鉱物)の一種で、成分の違いによって組成が変わり、さまざまなマイカが生まれるのです。
マイカは大きく分けて「アナイト(鉄雲母)」「マスコバイト(白雲母)」「レピドライト(紫雲母)」の3つに分けられます。
・アナイト(鉄雲母):鉄を多く含む
・マスコバイト(白雲母):アルミニウムを多く含む
・レピドライト(紫雲母):リチウムを多く含む
バイオタイトはアナイトとフロゴパイト(金雲母)の両方の成分を半分ずつ含む「固溶体(こようたい)」と呼ばれるものであり、独立した種類ではありません。マイカの結晶は遠目で見ると柱状の形をしていますが、薄い結晶の層が積み重なってできた構造をしており、簡単に薄く剥がれてしまいます。
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バイオタイトのシラー
バイオタイトは、表面にブラウンやグリーンの光が浮かび上がる「シラー」が見えることがあります。シラーとは、ムーンストーンなどの表面に現れる、ぼんやりとした光の効果のことです。天然石の種類によって、青や白、虹色など、さまざまなシラーが現れます。
バイオタイトは薄い層が何重にも重なった構造をしており、その構造に光が当たると「光の干渉」という現象が起き、反射した光の波長が変化します。そのため、表面にブラウンやグリーンの光が現れたように見えます。これがバイオタイトのシラーのしくみなのです。
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バイオタイトのアベンチュリン効果
また、バイオタイトは内部に星のような光が輝く「アベンチュリン効果(アベンチュレッセンス)」という効果も見られます。内部に含まれる小さなインクルージョン(内包物)が要因で光り輝く現象で、バイオタイトの場合は、微細な結晶が光を反射するために、ラメのようなキラキラとした輝きを見せるのです。
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ガーデニングにも使われるバイオタイト
バイオタイトが風化すると「バーミキュライト」になります。バーミキュライトは断熱性・耐熱性に優れるため、耐火素材として使われます。また、保水性・通気性にも優れているので、ガーデニング用の土に使われることも少なくありません。優しい風合いから、最近では天然石アクセサリーとしても使われるようになり、新たな人気が生まれつつあります。
バイオタイトの特徴
バイオタイト 鉱物データ
項目 | |
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和名 | 黒雲母 くろうんも |
モース硬度 | 2.5〜4 |
結晶 | 単斜晶系 |
成分 | K(Mg,Fe)3AlSi3O10(OH,F)2 |
比重 | 3.20 |
色 | 黒 |
一般的なトリートメント等 | なし |
- バイオタイトは多くの地域で産出する天然石です。天然石アクセサリーとして使われるような上質なバイオタイトが産出することで有名なのは、中国やタンザニアです。当店でも中国産やタンザニア産を中心に、上質なバイオタイトを多数取り扱っています。
バイオタイトの産地
- バイオタイトは、グリーンやブラウンのシラーが美しく見え、クラックの少ないものが高い価値を持つとされています。流通量はあまり多くないレアストーンですが、天然石の中では比較的お求めやすい価格なのが魅力です。当店では、美しいシックな輝きを持つバイオタイトを多数取り揃えています。
バイオタイトの価値
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傷がつかないよう、取扱いに注意
バイオタイトは傷つきにくさを示すモース硬度が2.5から4と、非常に柔らかい天然石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、表面に傷がついてしまう場合があります。バイオタイトを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。 -
普段のお手入れは空拭きで
バイオタイトは汗や水分に弱い天然石ですので、普段から空拭きでお手入れするとよいでしょう。バイオタイトのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、バイオタイトの美しさを長い間保つことができます。 -
直射日光には当てない
バイオタイトは長時間、直射日光に当てると劣化してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。
バイオタイトのお手入れ