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サンストーン
サンストーン・ヘリオライト(フェルスパー)について
【和名・日長石(にっちょうせき)|英語・Sunstone|主要産地・タンザニア/インド/アメリカ】
サンストーンとは長石(フェルドスパー)グループに属する宝石の一種で、赤〜オレンジ色のアベンチュレッセンス効果を放ちキラキラとした輝きを放つ天然石です。「太陽の石」というのに相応しい力強さがあります。当店ではビーズ、カボション(ルース)、ペンダントトップ、ブレスレット等を販売しております。
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サンストーンとは
サンストーンとはフェルスパー(長石)の一種です。光を受けてキラキラと輝く「アベンチュレッセンス効果」が見られることが特徴です。
サンストーンは天然石としての名前です。鉱物名としては「アベンチュリン・フェルスパー」と呼ばれます。また、ギリシャ語で太陽を意味する「ヘリオ」から、「ヘリオライト」と呼ばれることもあります。
和名は「日長石(にっちょうせき)」です。これは、ムーンストーンの和名「月長石(げっちょうせき)」と対になるものです。
フェルスパーの名前の由来はドイツ語で「畑の石」を意味する「フェルト・シュパート」です。フェルスパーが風化すると、土壌を肥やす植物の栄養素が放出されることからきています。
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サンストーンの産状
サンストーンは溶岩流、雲母片岩、ペグマタイト(大きな結晶からなる火成岩の一種)において生成されます。
サンストーンと呼ばれるフェルスパーはアンデシン(中性長石、ちゅうせいちょうせき)、アノーサイト(灰長石、かいちょうせき)、オーソクレース(正長石、せいちょうせき)、マイクロクライン(微斜長石、びしゃちょうせき)など、多岐にわたります。
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アベンチュレッセンス効果
小さなレビドクロサイト(鱗鉄鉱、りんてっこう)やヘマタイト(赤鉄鉱、せきてっこう)などのインクルージョンを含むことで、そのインクルージョンが光を反射し、ラメのようなキラキラとした輝きを放つ効果です。
「アベンチュレッセンス」という言葉は、18世紀イタリア、ヴェネツィアのムラーノ島にあった、一軒のガラス工房で生まれたとされています。
ある日、そのガラス工房で働く職人が、溶かしたガラスの中に誤って銅の屑を落としてしまいます。その結果、銅の屑が光を反射することで、キラキラと光り輝くガラスが生まれました。
ガラス職人たちはそれを見て「a ventura(偶然に)」という言葉を発し、そこから「aventurino(アベンチュリンのガラス)」という言葉が生まれました。アベンチュリンとは、その名の通り「偶然に」生み出された産物なのです。
インクルージョンが特に大きく、アベンチュレッセンス効果が際立つサンストーンは「スパングル・サンストーン」と呼ばれることもあります。
サンストーンの特徴
サンストーン 鉱物データ
項目 | |
---|---|
和名 | 日長石 にっちょうせき |
モース硬度 | 6〜6.5 |
結晶 | 三斜晶系 |
成分 | (Na[AlSi3O8])90~70+(Ca[Al2Si2O8])10~30 |
比重 | 2.67 |
色 | 無色、淡黄(インクルージョンによって赤、赤橙) |
一般的なトリートメント等 | 一部、オイル含浸処理 |
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サンストーンの歴史
サンストーンについては文献が少なく、古代にインド産のサンストーンが宝飾品として使われていたという記録が残っていますが、それはアベンチュレッセンス効果を持つクォーツではないかと考えられています。
ヴァイキングは、サンストーンが死後に来世への道を見つける道具になるとも考えていました。また、ローマ法王であったクレメント7世は、表面に見える金色の点(アベンチュレッセンス効果のことだと思われます)が、太陽の動きに合わせて移動するサンストーンを所有していたといわれています。
チベットでは、太陽の力を利用した医療に使われていたという記録があり、治療が成功した時には、サンストーンが黄金に輝いたといわれています。
フェルスパーのサンストーンが有名になったのは1800年代以降、南インド産の「オリゴクレース」と呼ばれるフェルスパーの一種で、美しいアベンチュレッセンス効果を持つものだと考えられています。
このように、フェルスパーのサンストーンは比較的新しく市場に現れた天然石なのです。同じフェルスパーで、対になる存在であるムーンストーンは古くから知られていたことも非常に面白い対比です。 -
サンストーンの産地
市場に出回るような上質なサンストーンの主な産地はタンザニア、インドです。他にはノルウェー、カナダ、コンゴなどでも産出します。日本でも三宅島などで産出したという記録が残っています。
アメリカ・オレゴン州では「オレゴンサンストーン」と呼ばれる特別なサンストーンが産出します。当店ではタンザニア産、インド産のサンストーン、オレゴンサンストーンを中心に取り扱っています。
サンストーンの歴史と産地
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サンストーンの価値
サンストーンは透明度が高く、クラックが少なく、アベンチュレッセンス効果が明瞭に見られるものが高い価値を持つとされています。通常ならば敬遠されてしまうインクルージョンですが、サンストーンはこのインクルージョンこそが独自の価値を作っているのです。 -
オレゴンサンストーン
1900年初頭、アメリカのオレゴン州の砂漠地帯で発見されたサンストーンです。オーソクレースを主成分としています。
オレゴンサンストーンは通常のサンストーンと異なり、銅のインクルージョンを含んでいます。銅には特別な光沢があり、中には虹色に輝くアペンチュレッセンス効果を持つものもあるのです。アベンチュレッセンス効果の名前の由来にも銅が関係しているため、偶然ながら興味深い一致となっています。
オレゴン州に住むネイティブアメリカンは、オレゴンサンストーンを商売や貿易に使用していたといわれています。オレゴンサンストーンは1987年に州の石と認定され、ますます人気を高めています。 -
さまざまなサンストーン
アベンチュレッセンス効果以外にも、さまざまな輝き方をするサンストーンがあります。
たとえば、インクルージョンが繊維状に規則正しく並ぶことで、一筋の光が見える「キャッツアイ効果(シャトヤンシー効果)」や、六条の光が見える「スター効果(アステリズム、星彩効果)」が見えるサンストーンなどです。
ほかにも、当たる光の色によって、石自体の色が変わって見える「カラーチェンジ効果」や、見る方向によって色が変わって見える「多色性」を持つサンストーンもあります。
サンストーンの価値
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傷がつかないよう、取扱いに注意
サンストーンは傷つきにくさを示すモース硬度が6から6.5と、天然石の中ではやや柔らかい石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、サンストーンに傷がついてしまう可能性があります。サンストーンを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。 -
普段のお手入れは空拭きで
サンストーンは劣化しにくい石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。サンストーンのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、サンストーンの美しさを長い間保つことができます。 -
汚れが気になる場合は、中性洗剤で洗う
サンストーンは水に強い特徴があるので、水洗いが可能です。皮脂汚れなどが気になる際は、中性洗剤を垂らしたぬるま湯でもみ洗いをします。汚れが落ちたら、洗剤が残らないように水でしっかりとすすぎます。すすいだ後は、乾いた布で水気をよく拭き取ります。また、アルコールティッシュで軽く拭くことでも汚れを落とすことができます。 -
直射日光には当てない
サンストーンは長時間直射日光に当てると、含まれる成分が紫外線によって化学反応を起こし、劣化してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。
サンストーンのお手入れ
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