リビアングラス (リビアンデザートグラス・リビアンガラス)について
【和名−|英語・Libyan glass|産地・リビア】
リビアングラスはツタンカーメンの装飾品にも用いられたことで有名な天然石です。鉱物としては隕石の衝突時に生成された天然ガラス(テクタイト)の一種、パワーストーンとしての人気が高いです。流通量が減少して価格がどんどん高騰しています。当店では、ブレスレット、ペンダントトップを中心に販売しております。
リビアングラスの特徴
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リビアングラスとは
リビアングラスとは、約2600万年前の隕石の衝突により生み出された、テクタイト(天然ガラス)の一種と考えられている天然石です。エジプト〜リビアにまたがるリビア砂漠で発見されたことから、その名が付けられました。古代エジプトでは装飾品として珍重されており、かの有名なツタンカーメンの墓からもリビアングラスを使った副葬品が出土しています。
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リビアングラスの産状
リビアングラスは、巨大な隕石が地球に落下した時、その衝撃で地表の岩石が跳ね飛ばされて圧力と熱によってガラス化したものとされています。クリスタバイトと呼ばれるインクルージョン(内包物)や、気泡が抜けた穴など、リビアングラスには独特の模様が現れます。
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モルダバイト
テクタイトの一種に「モルダバイト」と呼ばれる天然石があります。モルダバイトは1787年にチェコのモルダウ川沿岸で発見されたことからその名がつけられました。通常のテクタイトに比べると、中の気泡の形や「流理痕(りゅうりこん)」と呼ばれる痕の形が独特であることが特徴です。透き通ったボトルグリーン(瓶の緑)のカラーが美しく、リビアングラスとはまた異なる美しさを持ちます。
リビアングラス 鉱物データ
項目 |
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和名 |
− |
モース硬度 |
5〜6 |
結晶 |
非晶質 |
成分 |
SiO2 |
比重 |
2.4 |
色 |
淡黄、黄、無色 |
一般的なトリートメント等 |
なし |
リビアングラスの産地
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リビアングラスの産地
リビアングラスは、リビア砂漠で産出したもののみを指す言葉です。当店でもリビア産のリビアングラスのみを取り扱っております。
リビアングラスの価値
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リビアングラスは隕石の衝突によってできるうえに、リビア砂漠でしか産出しないため、非常に希少価値の高い天然石です。また、紛争中のリビアは危険地域のため、現在はリビアングラスを採掘することができず流通が止まっています。エジプト政府はリビアングラスの採集及び国外の持ち出しを禁止としており、現在市場に出回っているリビアングラスは規制前のもののみです。
それゆえに、リビアングラスはガラスを加工して作った偽物が出回ることも少なくありません。当店では鑑別書発行も承っており、間違いなくリビア産のリビアングラスであることを証明することができます。
リビアングラスのお手入れ
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傷がつかないよう、取扱いに注意
リビアングラスは傷つきにくさを示すモース硬度が5から6と、比較的柔らかい石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、リビアングラスに傷がついてしまう可能性があります。リビアングラスを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。
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普段のお手入れは空拭きで
リビアングラスは劣化しにくい石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。リビアングラスのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、リビアングラスの美しさを長い間保つことができます。温泉などに入る時は、リビアングラスのアクセサリーは外してください。
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汚れが気になる場合は、中性洗剤をたらした水で洗う
リビアングラスは水に強い特徴があるので、水洗いが可能です。皮脂汚れなどが気になる際は、中性洗剤を垂らしたぬるま湯で優しくもみ洗いをします。汚れが落ちたら、洗剤が残らないように水でしっかりとすすぎます。すすいだ後は、乾いた柔らかい布で水気をよく拭き取ってください。
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直射日光には当てない
リビアングラスは長時間、直射日光に当てると退色してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。