ラリマーについて
【和名・曹珪灰石|英語・Larimar/Blue Pectolite|産地・ドミニカ】
ラリマーはペクトライトと呼ばれる鉱物の流通名です。海をそのまま天然石に閉じ込めたかのような色合いで人気の天然石です。パワーストーン、ヒーリングストーンとしても人気があります。当店ではビーズ、カボション(ルース)、ペンダントトップ、ブレスレット等を販売しております。
ラリマーの特徴
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ラリマーとは
ペクトライト(曹珪灰石、そうけいかいせき)という鉱物の中でも、ドミニカ共和国で産出する水色のものをラリマーと呼びます。ラリマーの名前の由来は、鉱物学者の娘「ラリッサ」の名前、スペイン語で「海」を意味する「mal」を組み合わせたものです。鉱物名としては「ブルーペクトライト」ですが、ラリマーという名前の方が圧倒的な知名度を誇ります。
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ラリマーの産状
ラリマーは、とても緻密な細い針状の結晶が集合してできています。美しい水色の発色要因は、微量に含まれる銅やバナジウムです。
ペクトライトは蛇紋岩などの「超塩基性岩」と呼ばれる岩石や、ロジン岩と呼ばれるカルシウムやマグネシウムを豊富に含む岩石の中に形成されます。また、ドミニカ共和国で産出するラリマーは、玄武岩の中にゼオライト(沸石)を伴って産出することが多いです。
鉱物名であるペクトライトは、ギリシャ語で「凝結した」という意味の「pektos」。ペクトライトができる時の特徴から名付けられました。
和名の「曹珪灰石(そうかいけいせき)」は、「ウォラストナイト(珪灰石)」という鉱物にソーダと水酸基が加わったために名付けられました。「ソーダ珪灰石」や「曹珪灰石(そうかいしんせき)」と呼ばれることもあります。
ラリマー 鉱物データ
項目 |
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和名 |
曹珪灰石 そうけいかいせき |
モース硬度 |
4.5~5 |
結晶 |
三斜晶系 |
成分 |
NaCa2[Si3O8OH] |
比重 |
2.88 |
色 |
水色 |
一般的なトリートメント等 |
なし |
ラリマーの歴史と産地
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ラリマーの歴史
ペクトライト自体は1828年に発見されていたのですが、海を切り取ったかのような美しい水色をしたペクトライトが発見されたのは1974年のことです。それまでペクトライトはあまり知られていない天然石でしたが、ラリマーの登場によって大きく知名度が上がりました。
ラリマーの発見後、産地のある土地で宝石商を営むミゲル・メンデスと、鉱床の一部を所有するルイス・ウェガは、共同でラリマーを採掘する会社を発足しました。当初の名前は「トラベリナ」だったのですが、後に「ラリマール」に改名し、現在でもその呼び名が使われています。
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ラリマーの産地
「ラリマー」という呼び名が使われるペクトライトは、ドミニカ共和国で産出したもののみです。チェコやカナダなど、他の産地から産出したものは「ブルーペクトライト」と呼ばれます。当店で取り扱っているラリマーも、ドミニカ共和国産のものです。
ラリマーの価値
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ペクトライトの中でも、ラリマーは産出国、および産出量が少なく、とても希少な天然石です。特に、水色が美しく発色し、さざ波のような模様がはっきりと出ているラリマーは特に高い価値を持つとされています。カリブ海を閉じ込めたかのようなラリマーは、唯一無二の存在感を放ちながらも派手すぎず、柔らかな雰囲気の天然石アクセサリーになってくれることでしょう。当店でもアクセサリーを制作するのにふさわしい、上質なラリマーを取り揃えております。
ラリマーのお手入れ
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傷がつかないよう、取扱いに注意
ラリマーは傷つきにくさを示すモース硬度が4.5から5と、比較的柔らかい石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、ラリマーに傷がついてしまう可能性があります。ラリマーを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。
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普段のお手入れは空拭きで
ラリマーは汗や水分に弱い石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。ラリマーのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、ラリマーの美しさを長い間保つことができます。温泉などに入る時は、ラリマーのアクセサリーは外してください。
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直射日光には当てない
ラリマーは長時間、直射日光に当てると退色してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。