チャロアイトについて
【和名・チャロ石|英語・Charoite|産地・ロシア】
チャロアイトはマンガンに起因する薄紫を基調に、白、黒を伴うマーブル、シルク模様の美しい天然石です。
ロシア語の「魅惑的な」という意味の「charo」、あるいはチャロ川に由来するという説があります。当店ではビーズ、カボション(ルース)、ペンダントトップ、ブレスレット等を販売しております。
チャロアイトの特徴
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チャロアイトの名前の由来
チャロアイトの名前の由来は複数あり、一説にはロシア語で「魅惑する」という意味の「charo」といわれています。また、シベリアのチャロ川流域で発見されたことから、チャロ川にちなんで名付けられたという説もあります。
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チャロアイトの産状
チャロアイトは、すでに出来上がっている岩石が変成してできた「変成鉱物」の一種です。結晶片岩や石灰岩の層に貫入したアルカリ閃長岩との接触帯に形成されることが多い天然石です。やや柔らかい天然石ですが、ジェード(翡翠)と同じく微細な結晶が集合してできているため、靭性(割れにくさ)が高く、彫刻の石材として使われることも少なくありません。
チャロアイト 鉱物データ
項目 |
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和名 |
チャロ石 チャロせき |
モース硬度 |
5〜5.5 |
結晶 |
単斜晶系(繊維状) |
成分 |
Ca2Al2Al[OH/O/SiO4/Si2O7] |
比重 |
2.68 |
色 |
紫 |
一般的なトリートメント等 |
一部、樹脂含浸処理 |
チャロアイトの歴史と産地
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チャロアイトの歴史
チャロアイトは、ロシアのイルクーツク工業大学に在籍していた女性鉱物学者のV.P.ロゴワによって発見されました。チャロアイトはロゴワによって発見される以前から装飾石として花瓶や壺に加工されて流通していました。チャロアイトの美しい模様は古くから人々を魅了していましたが、まさかそれが新種の鉱物であるとは誰も予想もしなかったのです。
ロゴワの前任者は、この鉱物を「カミングトナイト(カミントン閃石)」の一種だと考えていたのですが、ロゴワは新種の鉱物であると考え、研究を進めていました。その後、ロゴワはアメリカの鉱物学者が、この鉱物を新種として申請するという情報を聞きつけ、一足先に「チャロアイト」として申請を行い、承認されました。こうして、チャロアイトは新たな鉱物として注目を浴びることとなったのです。
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チャロアイトの産地
上質なチャロアイトが産出することで有名なのはロシアです。当店でもロシア産の美しいチャロアイトを中心に取り揃えています。
チャロアイトの価値
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チャロアイトの価値
チャロアイトは紫色が美しく発色し、クラックの少ないものが高い価値を持つとされています。チャロアイト特有の美しい模様を生かすため、カボションカットなどにされることが多い天然石です。当店でも、シルクのような模様が美しいチャロアイトを数多く取り揃えています。
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エンジェルシリカ
チャロアイトの中にクォーツ(石英)の成分が混じったものを「エンジェルシリカ」と呼びます。天使の羽のような模様、クォーツの成分によって透明感の生まれたパープルカラーが通常のチャロアイトとはまた違った魅力を持っています。
チャロアイトのお手入れ
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傷がつかないよう、取扱いに注意
チャロアイトは傷つきにくさを示すモース硬度が5から5.5と、やや柔らかい天然石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、表面に傷がついてしまう場合があります。チャロアイトを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。
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普段のお手入れは空拭きで
チャロアイトは汗や水分に弱い天然石ですので、普段から空拭きでお手入れするとよいでしょう。チャロアイトのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、チャロアイトの美しさを長い間保つことができます。
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直射日光には当てない
チャロアイトは長時間、直射日光に当てると退色してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。