チェリークォーツ・ブルーベリークォーツ(ガラス)について
【和名−|英語・Cherry quartz、Blue Berry Quartz】
チェリークォーツ、ブルーベリークォーツともに人工石の一種です。天然石ではありませんが、かわいい色合いで人気の素材です。当店ではビーズを中心に販売しております。
項目 |
|
和名 |
ガラス |
モース硬度 |
5 |
結晶 |
非晶質 |
成分 |
SiO2 |
比重 |
2.2 |
色 |
ピンク、青 |
一般的なトリートメント等 |
染色処理 |
チェリークォーツ・ブルーベリークォーツの歴史
-
ガラス誕生の歴史
人工的なガラスが誕生した正確な時代ははっきりとしていません。黒曜石のような天然ガラスは、石器時代から石包丁や矢じりとして使われていました。
多くの研究者が認めているもっとも古い人工ガラスは、今から約4,500年前である紀元前25世紀頃に古代オリエントにて作られたといわれています。その頃のガラスは色の付いたビーズなど、装飾品として用いられることが少なくありませんでした。古代オリエントで作られ始めたガラスはエジプトへ伝わり、紀元前15世紀頃にはエジプトはガラス製品の一大産地となりました。
紀元前1世紀頃、細い鉄パイプの先端に溶けたガラスを付けて息を吹き込み、ガラスをシャボン玉のように膨らませて形を作る「吹きガラス」の技術ができました。吹きガラスが生まれたことで、ガラス製品は広く流通するようになり、多くの人々の手に渡るようになったのです。
-
中世〜近世のガラス
9世紀から12世紀頃、ヨーロッパではステンドグラスが製造されるようになり、数多くの教会に美しいステンドグラスのバラ窓が設置されるようになりました。特に注目を浴びたのはヴェネツィアのガラス加工技術で、機密保持のためにムラーノ島に職人が隔離され、彼らは数世紀にわたってガラス加工技術の研究を重ねました。その結果、通常のガラスより屈折率の高いクリスタルガラスができたのです。
17世紀後半に入ると、ドイツやイギリスなどで無色透明なガラスを作る技術が発展しました。また、18世紀には産業革命によってガラスの工場生産が行われるようになり、ガラスの大量生産が進みました。
19世紀には、世界初の万国博覧会であるロンドン万国博覧会が開催されましたが、その会場となる「水晶宮」は大量のガラスを用いて作られた、美しいガラス張りの建物でした。また、19世紀から20世紀にヨーロッパで起こった「アール・ヌーヴォー」という芸術運動では、エミール・ガレやルイス・カムフォート・ティファニーなどの有名な作家の手によって、美しいガラスの作品も数多く作られました。
-
現代のガラス
現代ではガラス製品の加工技術はさらに発展し、電子機器や光通信など、さまざまな分野で活躍しています。
高品質な美しい色ガラスの大量生産も可能になり、色とりどりのガラスビーズやルースが手に取りやすい価格で手に入るようになりました。中でも、特徴的なカラーを持つガラスは特別な名前で呼ばれるようになりました。チェリークォーツやブルーベリークォーツもその一種です。
今後も、天然石アクセサリー業界に新たなガラス製品が登場することが期待されています。
-
日本におけるガラスの歴史
日本でガラス製品が流通するようになったのは弥生時代からといわれています。その証拠に、弥生時代の遺跡からは、ガラスビーズがいくつか出土しています。この頃には日本国内でもガラス製品の製造技術が発達しており、各地で加工が行われていました。
古墳時代に入ると輸入品と思われるガラス製品が出土するようになり、ガラス製品を使った交易が盛んに行われていたことが明らかとなっています。
飛鳥時代から奈良時代に入ると、上流階級の間で上質なガラス製品が用いられるようになります。正倉院には「瑠璃の坏(るりのつき)」や「白瑠璃椀(はくるりのわん)」と呼ばれる美しいガラスの器の数々が納められました。
平安時代から室町時代の間はガラスに関する記録が全く残っていませんが、戦国時代に入ると再びガラス製品が数多く輸入されるようになります。徳川吉宗の時代には「江戸切子」と呼ばれる独自の工芸品が発達するなど、国内でもガラスの加工技術が確立していきました。
チェリークォーツ・ブルーベリークォーツの価値
-
チェリークォーツやブルーベリークォーツは、色が濃く、クラックやインクルージョンが少ないものが高い価値を持つとされています。チェリークォーツやブルーベリークォーツは人工的に作られているので、高品質なビーズやルースがお手頃な価格で手に入ることが魅力のひとつです。当店でも、上質なチェリークォーツやブルーベリークォーツを数多く取り揃えています。