アイオライトについて
【和名・菫青石 |英語・ Iolite|産地・マダガスカル/インド】
アイオライトとは、見る方向によって青色から無色や灰褐色へと変色する天然石です。
その強い多色性からダイクロアイト(「2色の石」の意味)とも呼ばれます。近年、
ブラッドショットアイオライトは特に人気が高まっています。当店ではビーズを中心に、カボション、ルース、ブレスレットも販売しております。
項目 |
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和名 |
菫青石 きんせいせき |
モース硬度 |
7 |
結晶 |
斜方晶系 |
成分 |
Mg2Al3(AlSi5O18) |
比重 |
2.6 |
色 |
青、紫(角度によって枯草色) |
一般的なトリートメント等 |
放射線照射 |
アイオライトの種類と価値
- 一口にアイオライトといっても、インクルージョンや産状によって、さまざまな種類に分けられます。ここでは、当店で取り扱っているものを中心に、アイオライトの種類をご紹介いたします。
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ブラッドショットアイオライト
主にインドで産出されるアイオライトです。ブラッドショットとは「血走った」という意味で、アイオライトに含まれるレピドクロサイトなどのインクルージョンの断片が光を反射することで、キラキラとした鮮やかな赤い色を呈します。
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アイオライトサンストーン
アイオライトとサンストーンが入り混じったものを、アイオライトサンストーンと呼びます。サンストーンは太陽のように光り輝くことから、別名「ヘリオライト」と呼ばれます。当店のアイオライトサンストーンは、まるで夕焼けから夜に変わっていく空のように、赤くキラキラと輝きます。これは、インクルージョンの断片が光を反射する「アベンチュレッセンス」という効果です。
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桜石(さくらいし)
これは、アイオライトが別の鉱物に置き換わることで生まれる石になります。アイオライトの六角柱の形をした結晶が分解すると、その形を残したままマスコバイト(白雲母、しろうんも)やクロライト(緑泥石、りょくでいせき)に変化する「仮晶(かしょう)」という現象が発生します。やがてアイオライトが風化すると、残った部分が桜の花びらのような形とピンク色に変わります。これが「桜石」です。京都府亀岡市にある「稗田野の菫青石化晶」と呼ばれる桜石は、国の天然記念物に指定され、現在は採集禁止となっています。
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その他のアイオライト
アイオライトは、含まれるインクルージョンによって猫の目のような一筋の光が現れる「キャッツアイ(シャトヤンシー)効果」が見られることがあります。インクルージョンの種類によって名称が変わり、ヘマタイトのインクルージョンでは「シルバーアイ」、レピドクロサイトのインクルージョンでは「レッドアイ」と呼ばれます。また、六条の光が現れる「スター効果」が現れることもあります。
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アイオライトの価値
アイオライトは、色が濃く、多色性がはっきりと現れ、透明感が強いものであるほど価値も高くなります。また、インクルージョンの種類によっても名称が変わり、価値も高くなります。当店のアイオライトは、色の濃いものから可愛らしいパステルカラーのものまで、透明度の高い厳選されたものをメインに取り扱っております。