ターコイズについて
【和名・トルコ石|英語・Turquoise|主要産地・中国/アリゾナ/メキシコ/イラン等】
12月の誕生石としても有名なターコイズ、銅がより多く含まれるものは青に、鉄が多いものは緑色に近づきます。色の好みや評価は国や産出地域で違いがあります。
変色防止と硬度の強化から樹脂浸透(スタビライズド)されるのが通常です。当店ではビーズ、カボション(ルース)、ペンダントトップ、ブレスレット等を販売しております。
項目 |
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和名 |
トルコ石 とるこいし |
モース硬度 |
5-6 |
結晶 |
三斜晶系 |
成分 |
Cu2+Al6(OH)2|PO4]4・4H2O |
比重 |
2.4-2.8 |
色 |
空色 青 青緑 黄緑等 |
一般的なトリートメント等 |
無色樹脂含侵処理(スタビライズド) |
ターコイズの産地・種類
- 現在、ターコイズは産地や種類によってさまざまなランクが付けられています。ここでは、ターコイズの産地と種類について解説していきます。
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スリーピングビューティー ターコイズ
現在、最も価値の高いターコイズと言われているのが、アメリカのアリゾナ州グローブにあるスリーピングビューティー鉱山で産出されていたターコイズです。
高山の名前がそのままターコイズの名前となっています。スリーピングビューティーはほとんど鉄を含まないため、混じりけのないスカイブルーをしているのが特徴です。
2012年に鉱山が閉山されたので、もはや新しい石の産出はありません。そのため、これからも値上がりが予想されます。なお、現在「宝石」として取り引きされるターコイズはほとんどがスリーピングビューティーです。
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キングマンターコイズ
キングマンターコイズは、アメリカのアリゾナ州、キングマン鉱山から産出されるターコイズです。
現在も盛んに採掘が行われており、アメリカンターコイズといえば、このキングマンターコイズを指します。青色〜緑色とさまざまな色合いがあり、鉄由来の黒い模様が入っています。スパイダーウェブと呼ばれるクモの糸のような細い模様が均一に入っているものは、特に高値で取り引きされます。また、現在ネイティブアメリカンジュエリーに用いられるターコイズもキングマンターコイズが主流です。
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ペルシアンターコイズ
ペルシアンターコイズは現在の「イラン」で産出されるターコイズです。「トルコ石」の語源ともなりました。2000年以上の歴史ある石ですが、現在は鉱脈の多くが枯渇しており産出量は少なくなっています。鮮やかな青色が特徴で、母岩を含んでいる物が多く麩(ふ)が点在しているのが特徴です。
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湖北省ターコイズ(チベットターコイズ)
チベットターコイズは中国湖北省で産出されるターコイズです。中国は良質なターコイズを産出する一大地域です。スパイダーズウェブが入っている製品も多く独特の美しさがあります。
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ターコイズの代用品として使われる石
マグネサイトターコイズのスライスタンブル
古くから多くの国々で珍重されてきたターコイズは、需要に対して供給が少なく高値で取り引きされてきました。そのため、前述したように多くの模造品が生まれたのです。現在でも、以下の2点のようにターコイズではないけれど、ターコイズの名を冠した天然石が販売されています。
・マグネサイトターコイズ
・アフリカンターコイズ
マグネサイトターコイズは、マグネサイトを染色してターコイズのように仕上げた石です。ターコイズそっくりで、しかも安価ですので、カジュアルジュエリーに多く使われています。
アフリカンターコイズは、クリソコラを主成分とした混合結晶石です。緑色と黒色が混じり合った独特の色合いが美しく、こちらもアクセサリーに多く使われています。
ターコイズのお手入れ方法
- ここでは、ターコイズのお手入れ方法を解説します。宝石・天然石として流通しているターコイズのほとんどが、樹脂でコーティングされているために衝撃や環境の変化に強くなっています。しかし、ターコイズが脆い石であることには変わりありません。汗や皮脂などに弱いので、こまめにお手入れしましょう。
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中性洗剤をとかしたぬるま湯で洗う
ターコイズは乾いた柔らかい布で皮脂や汗を拭き取ってしまいましょう。経年で汚れた場合は中性洗剤をとかしたぬるま湯で丁寧に洗ってください。洗剤は丁寧に落とし、最後は水分をしっかりと拭き取ってください。
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ターコイズに超音波洗浄機などは使わない
ターコイズは脆い石なので超音波洗浄機などを用いると樹脂のコーティングに関係なくいたんでしまうことがあります。特に、経年したターコイズは破損の原因にもなるので気をつけましょう。落ちない汚れは前述したように中性洗剤をとかした水で優しくこすり洗いします。
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ナチュラルターコイズは取扱注意
ナチュラルターコイズは樹脂によるコーティングを行っておらず、研磨しただけのターコイズです。「ナチュラルターコイズ」は「より自然に近い」として珍重される傾向もあります。また、60年代、70年代のターコイズの宝飾品は樹脂浸透(スタビライズド)をしていない製品も多いので、アンティークとしてターコイズのアクセサリーを購入した場合は以下のような注意が必要です。
・酸化による色の変化
・衝撃による破損
・汗・紫外線による変色
ナチュラルターコイズは、樹脂浸透(スタビライズド)されたターコイズの数倍は繊細な物と考え、強い日差しの下には持ち歩かず、保管は宝石箱などにしておきましょう。また、使った後は必ず水分を拭き取って単独でしまってください。石同士をぶつけ合っても破損することがあります。